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教科書(ゼッケン67)

教科書の名作中の名作といえば
「ゼッケン67」をはずすわけにはいかないでしょう。
光村図書,小学4年生の国語です。

東京オリンピック、陸上男子10000m競技をめぐる物語でした。

お話じたいはたわいない、
セイロン(今のスリランカ)のカルナナンダ選手が、3周遅れで完走する、それだけの内容です。

しかしまぁ、感動的な筆致で書かれていましたねぇ。

読んでいるうちに涙が出たものです。
以下完全に記憶だけですから、原文とは違うと思います。

最後の選手がゴールにはいり、まばらな拍手がおきた。
10000m競技は終わったとだれもが思った。

ところが、選手は止まらずに走り続けるではないか、なーんだ一周おくれていたのか、馬鹿にしたような声が上がった。

・・・・・・・・あれっなんかプロジェクトXみたいな文体なってきたな。
とにかくこのあと彼がひたむきに走るにつれて、客席から歓声が上がりはじめるのです。

3周目に入る時には、もう誰も馬鹿にする者はなく、ゴールは大観衆の総立ちの拍手で迎えられます。
翌日には新聞に大きく載ったり、帰国したカルナナンダ選手に、手作りのメダルがかけられた、というような話も、最後に付け加えられていたように思います。
(あくまで記憶だから間違っていたらごめんなさい)

元々が子供向けの文章ですから、例えばカルナナンダ選手の生い立ちとか、時代の背景とか、小難しいことはいっさいでてきません。
でも、酒飲んだ時なんかに、同世代の人間に聞くとたいてい覚えてますね、この話。

作者は特に著名な作家ではなく、当時の教科書の編集委員だったのだそうです。
いやぁ、一サラリーマンが、世代の共通の記憶となっている名文を書いたのですねぇ。
まさに一世一代の仕事だったんじゃないでしょうか?
(これも憶測です.もしかしたらその編集委員、今頃文豪になっていたりして・・・)

一方のカルナナンダ選手が、その後どうなったか定かではありません。
当時28歳だったそうですから、存命なら70歳ですね。最近は津波の被害などにもあった国ですが、お元気でおられるでしょうか。
・・・・・(つづく)・・・・・

テーマ:昭和文化 - ジャンル:サブカル

  1. 2006/02/09(木) 07:32:08|
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